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畠中大地(Hatanaka Daichi)
2019年にアップルオートネットワーク株式会社へ入社。直営事業部での営業経験を経て、現在は管理部主任として新卒・中途採用の最大化を牽引。
西村紗奈(Nishimura Sana)
2024年に入社。管理部にて、採用広報やSNS運用など多岐にわたる業務を担当。

他社からの紹介は月1〜2名。圧倒的なスピードと質で「母集団の柱」となったパートナーへの全幅の信頼と、そこに至るまでの葛藤。

採用目標の未達は、企業の成長を停滞させるリスクとなります。自動車買取・販売事業やフランチャイズ展開で成長を続けるアップルオートネットワーク株式会社も、新卒採用において大きな壁に直面していました。当初の課題は20%を下回る内定承諾率でしたが、学生との接触回数を増やすという地道な努力で改善の兆しが見えていました。しかし、承諾率が上がっても絶対的な母集団が不足しており、目標採用数には届かないという新たな課題に直面します。この状況から一転、同社はやり抜く力を持つ「GRIT人材」の採用に注力することで状況を好転させます。2026年卒の入社予定者全員がMaenomery経由という驚異的な成果を生み出した背景には、どのような採用改革があったのでしょうか。担当者のお二人に話を伺いました。

1.課題:承諾率改善の努力と、その後に立ちはだかった母集団不足

――まずは、Maenomery導入前に抱えていた採用課題について教えてください。

畠中氏:当時は内定承諾率が20%を下回っていることが最大の課題でした。原因は圧倒的に学生との接触回数不足です。説明会と1次面接、最終面接だけでは、会社のことを深く理解してもらう前に選考が進んでしまい、結果として辞退につながっていました。そこで、学生一人ひとりとの接触回数を最低5回に増やす方針に変更しました。泥臭く対話を重ねることで移行率や承諾率は改善の兆しが見えたのですが、次はそもそも入り口となるエントリー数が足りないという新たな壁に直面したのです。

――選考プロセスを改善しても、母集団が少なければ目標には届きませんね。

畠中氏:おっしゃる通りです。今後の事業拡大に向けて高い採用目標を設定していたため、自社の努力で承諾率が上がっても絶対的な母集団が不足している事実は、非常に大きな課題でした。

2.導入の背景:採用目標達成のための伴走型サポートと人材への期待

――自社の努力で選考プロセスを改善した後に、集客の課題が浮き彫りになったのですね。そこでMaenomeryを導入された理由は何だったのでしょうか。

畠中氏:母集団を形成するために人材紹介の活用を本格化させましたが、その中でもMaenomeryは担当者のサポートが手厚かったことが大きな理由です。学生の進捗共有や、こちらからの質問に対する対応スピードが非常に早く、単に紹介して終わりではない伴走姿勢に助けられました。また、弊社はお客様に寄り添う姿勢を大切にしており、人当たりの良さや明るさを求めています。Maenomeryが紹介するスポーツ経験のある人材は、継続力があり、チームの目標に向かって取り組む姿勢を持っているため、弊社の求める人物像と非常に合致していたことも大きな決め手でした。

3.成果:母集団形成における信頼できる柱へ

――実際に導入してみて、どのような成果がありましたか。

西村氏:紹介の数は非常に多く、他社の人材紹介会社と比べても圧倒的です。現在ですでに40名近くのご紹介をいただいており、説明会やイベントに参加してくれた学生も35名以上にのぼります。
畠中氏:他社エージェントからの紹介が月に1、2名にとどまる中、Maenomeryからはその何倍ものペースでご紹介をいただき、安定して質の高い母集団を形成できています。結果として、2026年卒における現時点での入社予定者4名は全員がMaenomery経由となりました。弊社の採用活動において、今や圧倒的な柱になっています。

4.見極めの極意:飾らない対話で過去の行動特性を引き出す

――質の高い母集団の中から、自社に合う人材を見極めるために面接で意識していることはありますか。

畠中氏:面接らしい面接ではなく、おしゃべりのような会話を大切にしています。学生の中には面接の準備をしっかりしてきて、シナリオ通りに話す方も多いのですが、それでは本質が伝わりにくいです。言葉に詰まってもいいので、自分の言葉で過去の経験を伝えようとする姿勢を見ています。

――具体的には、どのような過去の経験を評価されるのでしょうか。

畠中氏:何を経験したかという結果ではなく、例えば、その経験からどんな価値観が生まれ、どう行動したかというプロセスを重視します。大会での優勝といった華々しい結果以上に、試合に出られなかった時にチームのためにどう動いたか、目標に届かなかった時にどう課題に向き合ったかという泥臭い行動特性です。その点、Maenomery経由の学生は非常に質が高いと感じます。自身の挫折経験ややり抜いたプロセスをしっかりと振り返り、自分の言葉で言語化できているからです。さらに、スポーツなどで培った経験を「ビジネスの現場でどう活かすか」という再現性の部分まで落とし込めているため、面接で話していても非常に納得感があります。

5.定性的な変化:素直さとチーム思考が愛情接客に直結する

――実際に入社された方々の活躍や、現場への影響はいかがですか。

畠中氏:2025年卒の新入社員は、店舗で日々の営業成績を堅実に伸ばしています。Maenomery経由で入社する人材の共通点は、圧倒的な素直さと行動力です。指導されたことをすぐに行動に移す姿勢は、新入社員研修の段階から高く評価されています。

――スポーツ経験などで培われた強みが、ビジネスの現場でも活きているのですね。

畠中氏:弊社は利益よりもお客様に寄り添う愛情接客を最大の強みとしていますが、これを体現するには相手の立場で考え、自分ごととして動く力が不可欠です。チームで戦う経験を通じて培われた目標に向かって全員で取り組む姿勢(GRIT)は、お客様への誠実な対応という現場に見事に直結しており、組織全体の行動基準の底上げに貢献しています。

6.今後の展望:AI時代だからこそ人間力で勝負する

――最後に、今後の展望やこれから入社する方へのメッセージをお願いします。

西村氏:会社として今後さらに店舗数を増やし、新規事業であるリユース品の買取なども大きくしていく時期にあります。これから大きくなる会社を一緒に育てていってくれるような、前向きに行動できる方に来ていただきたいですね。
畠中氏:自動車の買取からスタートし、現在はリユース品の領域などにも事業が広がっています。会社として最も変化している時期だからこそ、自ら声を上げて事業に関わっていける面白さがあります。 また、業務の効率化やAIの導入が進む時代ですが、最後にお客様から選ばれる決定打となるのは「人」の力です。効率化を進めながらも、お客様との信頼関係を築くためには、相手に本気で向き合い、泥臭くやり抜く人間力が欠かせません。これからもそのような力を持つGRIT人材と出会い、共に成長していきたいです。

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森ひかり(MoriHikari)
2022年に株式会社クオーレへ入社。
現在は人事部主任で、新卒採用を主導しながら営業推進部門も兼任。

大卒の学生が、遺品整理の会社に入ってくれるだろうか。

「遺品整理」という言葉の裏にある、ご遺族の心に寄り添う深いホスピタリティ。その仕事の尊さを学生に届けることは容易ではなく、株式会社クオーレは長年、業界に対する先入観と深刻な母集団形成の難航に苦しんでいました。
この厚い壁を打ち破り、自社の理念に共感して泥臭く伴走してくれる未来の幹部候補を引き合わせたのは、学生の「やり抜く力(GRIT)」を見極めるマエノメリの存在でした。今回は人事責任者の森氏に、採用単価の高騰や母集団形成の課題を乗り越え、入社1年で最速昇格・トップ売上を果たす逸材を採用できた理由と、若手の圧倒的な行動量が既存社員の意識を変えていった組織変革のリアルを伺います。

1.採用の壁:業界イメージと母集団形成の苦悩

――Maenomeryを導入される前、採用面で直面していた課題について教えてください。

森氏:最大の障壁となっていたのは、拭いきれない業界イメージの壁です。どうしても遺品整理というだけで、学生からは先入観で敬遠されてしまう現実がありました。
当時の体制は機能不全に陥っており、具体的には以下のような課題を抱えていました。

母集団形成の難航:ナビサイト経由の応募が集まらず、選考途中の離脱が頻発
採用コストの高騰:高額な人材紹介への依存により、採用単価が約100万円に到達
現場の無力感:「大卒学生が自ら進んで来るはずがない」という諦めの蔓延

私たちが大切にしている「ご遺族の心に寄り添う」という仕事の本質を届けることは難しく、財務的にも組織的にも極めて苦しい状況が続いていました。

2.導入の決め手:ホスピタリティを完遂する「折れない心」との出会い

――数ある人材紹介サービスの中で、Maenomeryを利用し続けている理由は何でしょうか?

森氏:理由は大きく2つあります。感覚ではなく、データと深い人間関係に基づいたマッチングに価値を感じました。

1.「やり抜く力(GRIT)」の科学的な分析
当社のサービスは、ただ荷物を整理するのではなく、お客様の心の扉を開く仕事です。マニュアルを超えたホスピタリティを完遂するには、相手の人生に寄り添い続ける「粘り強さ」が不可欠です。マエノメリは、この当社が求める心理特性を科学的根拠に基づいて分析し、客観的な基準で紹介してくれます。

2.エージェントによる圧倒的な伴走
エージェントの学生に対する向き合い方が他社とは全く違いました。一人ひとりと深い関係性を築き、強固な信頼関係を土台として紹介してくれます。そのため、面接に来る学生は最初から心を開いており、自社に確実にマッチする人材に出会うことができています。

3.組織の活性化:紹介経由で4名を採用。若手の熱量が既存社員の甘えを払拭する

――実際にMaenomeryの人材紹介サービスを利用されて、どのような変化がありましたか?
森氏:まず定量的な成果として、23卒で4名、さらに直近の25卒でも3名の入社と、人材紹介経由で継続的な採用に成功しています。以前抱えていた母集団形成の難航や選考途中の離脱といった課題が解決され、当社の理念に深く共感し、覚悟を持った学生たちを「安定して」迎え入れることができるようになりました。
そして何より大きかったのは、彼らが入社したことによる組織全体へのポジティブな波及効果です。

ネガティブ発言の減少:環境や業界のせいにする言い訳が現場から消えた

前向きな熱量の伝播:「社会とは理不尽なもの。どうせやるなら楽しもう」という姿勢の波及

既存社員の基準底上げ:圧倒的な行動量を見せつける新卒に対し、先輩社員が「負けられない」と奮起

今では、先輩が新卒から数字の取り方や視点を学ぶといった連鎖が生まれており、組織全体が「できない理由ではなくやる方法を考える体質」へと劇的に変化しました。

4.個人の成果:不器用な新卒が最速で主任昇格。泥臭い行動量で全社トップの売上を達成

――組織を牽引しているGRIT人材の、具体的な活躍エピソードを教えてください。

森氏:組織全体を底上げしてくれた4名のうちの1人は、個人の数字としても凄まじい成果を上げています。彼は入社わずか1年後には同期の中で最速となる主任へ昇格し、全社の年間売上トップとして社内表彰を受けました。

彼は決して最初から器用なタイプではありませんでした。しかし、最終面接で見せてくれた「できないけれど泥臭く頑張る」という実直な姿勢のとおり、入社後も目の前の壁から逃げませんでした。

当然ながら最初は業務に苦戦する場面もありましたが、彼には目標に向かってやり抜く力(GRIT)がありました。不器用さを補って余りある、新卒レベルを遥かに超える行動量で打席に立ち続けたのです。その決して諦めない姿勢が、結果的にベテランをも凌駕する全社トップの売上という圧倒的な成果に繋がりました。

5.採用成功の秘訣:業務のリアルを伝え、「人と思い」への共感を見極める

――エージェントから紹介された学生を面接する際、活躍できる人材を見極めるために意識していることは何ですか?

森氏:私たちが面接で最も重視しているのは、現在のスキルや経験ではなく、自社の環境で一緒に成長していけるポテンシャルがあるかどうかです。そのために、大きく3つのポイントを意識して学生と向き合っています。

1つ目は、業界イメージとの乖離をなくすことです。遺品整理や買取の営業という仕事に対して、学生が抱いているイメージと実際の現場のリアルな部分にズレがないかをしっかりと確認し、良い面も厳しい面も包み隠さず伝えています。

2つ目は、当社の根幹である「心と人を大切にする」という理念への深い共感です。業務内容に興味を持ってもらうことも重要ですが、私たちが提供するホスピタリティの本質を理解し、同じ方向を向いて泥臭く歩めるかを見極めています。

そして3つ目は、一緒に働く仲間や環境への共感です。どんなに素晴らしい理念があっても、仕事は一人では完結しません。だからこそ、業務そのものだけでなく、クオーレという組織の空気感や、そこで働く人たち自身に魅力を感じてもらえるかを大切にしています。

Maenomeryから紹介される学生は、事前にエージェントが私たちの会社のリアルな情報を伝えた上で送り出してくれます。そのため、最初から構えずに本音で対話ができ、こうした理念や環境への共感度を高い精度で見極めることができています。

6.今後の展望:AI時代だからこそ光る「人間力」。若きリーダーたちと目指す、2029年の上場と業界の変革

――最後に、クオーレとしての今後の展望をお聞かせください。

森氏:まずは、今回採用できた向上心の高い若手メンバーたちに、その若い力で会社を力強く押し上げていく存在になってほしいです。そして将来的には、管理職や役職者としてクオーレをさらに良くしていく中核を担ってくれることを強く期待しています。
私たちが目指している大きな目標の一つに、2029年の上場があります。しかし上場はゴールではありません。世間から持たれている遺品整理やリユース業界のネガティブなイメージを変え、この仕事を世の中の当たり前にしていくための手段です。その未来を創る主役こそが、泥臭くやり抜く力を持った彼らなのです。
また、AIやIT化が急速に進み、あらゆるものが効率化される現代だからこそ、私はあえて「人の力」がより求められていると考えています。ただ効率よく仕事をこなすのではなく、どんな人と、どんな環境で働くかが、若い世代の成長の幅を大きく決めます。AIに頼り切るのではなく、自ら試行錯誤し、もがいた先に見える景色からこそ、教科書では学べない本当の人間力の成長を得ることができます。
直接人に会い、対話し、最後までやり抜く。その本質的な価値に共感し、体現してくれる「GRIT人材」とともに、これからもお客様の心に寄り添うサービスを世の中に広く届けていきたいと考えています。

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森ひかり(MoriHikari)
2022年に株式会社クオーレへ入社。
現在は人事部主任で、新卒採用を主導しながら営業推進部門も兼任。

「組織の壁」を打ち破る一手

採用活動において、業界のイメージやナビサイトの活字だけでは自社の本当の魅力が伝わず、母集団形成に絶望的な課題を抱える企業は少なくありません。遺品整理などの整理事業で業界トップクラスの実績を持つ株式会社クオーレも、かつては学生からの応募が集まらず、採用単価が高騰する苦しい状況に直面していました。
しかし、直接学生と対話するGRIT就活イベントへの参加を機に状況は一変します。本記事では、同社がどのようにして採用の壁を越え、未経験から月間問合せ金額2,000万円を突破するような、やり抜く力を持つ人材を獲得したのか、人事部主任の森ひかり氏にお話を伺いました。

1.導入以前の組織および採用の課題

ー以前は、採用においてどのような課題を抱えていたのでしょうか。

森氏:最も大きな壁は、ナビサイトなどの「文字情報」だけでは弊社の本当の魅力を伝えきれず、母集団形成が全く機能していなかったことです。

弊社は整理事業において業界トップクラスの実績を持っていますが、事業に関連するキーワードの印象が非常に強い分野です。そのため、Web上の表面的な情報だけでは業界に対する先入観を持たれてしまい、学生の興味を惹くことが極めて困難でした。

せっかく興味を持っていただけた学生がいても、直接私たちの熱量や会社の空気感を伝えられていないため、途中で連絡が取れなくなるなど選考からの離脱が相次ぎました。既存の人材紹介サービスも併用していましたが、「学生に直接魅力を届ける」という根本的な課題は解決せず、候補者の母数は少ないまま採用単価だけが約100万円にまで高騰するという、非常に苦しい状況に陥っていました。

2.イベント参加へのきっかけ

ー個別紹介だけでなく、対面型の「イベント」に参加しようと思われた決め手は何でしたか。

森氏:文字だけでは伝わらない業界の意義や会社の魅力をダイレクトに伝えたいという思いに加えて、マエノメリのイベントが「GRIT」に特化していたことが最大の決め手です。
弊社の強みは、ご遺族様の心に寄り添うホスピタリティです。単に物を整理するのではなく、背景にある想いを汲み取る事業の魅力は、活字の業務内容だけでは到底伝わりません。既存の採用手法で成果が出ず苦しい時期だったこともあり、「それなら私が直接学生と会って話してみよう」と決意し、イベントへの参加をご提案いただいたことが決め手になりました。

3.イベント参加の成果と介在価値

ー実際にイベントに参加し、どのような成果や担当者のサポートがありましたか。

森氏:結果として、24卒で2名、25卒でも2名の採用に成功しました。イベントに出会いの場を移したことで、活字ではイメージが湧きにくかった事業内容を直接伝えられるようになり、会社への入り口をスムーズに作ることができるようになりました。
また、担当者の方の熱量とスピード感には非常に助けられました。イベント参加の翌日には弊社まで足を運んでくださり、気になっていた学生に対して電話で直接アプローチをしてくれました。ここまでやってくれるのかというレベルで学生に会社の魅力を伝えていただき、弊社の動きたいスピード感に合わせて対応してくださる点は、大きな介在価値だと感じています。

4.GRIT人材の圧倒的な活躍と組織への波及効果

ーイベント経由で入社された方は、現在どのような活躍を見せていますか。

森氏:24卒で入社した社員は、もともと新卒採用を想定していなかった新規営業部門に配属されましたが、周囲の想定を遥かに超える結果を出しています。

新卒にとっては大変な営業ポジションであり、業務ノウハウが一切ない状態からのスタートでしたが、自ら試行錯誤を繰り返し、現在では月間60商談、月間問合せ件数180件、月間問合せ金額2000万円、月間売上250万円を突破するという凄まじい数字を一人で成し遂げました。事務処理が追いつかなくなり、急遽サポート人員を採用したほどです。

ーそのような成果を出せる要因(GRIT)はどこにあると感じますか。

森氏:彼は絶対に諦めない力を持っています。どうすれば目標に到達できるかを常に考え、基礎から泥臭く積み上げる姿勢は、過去にサッカーで培ってきた経験が活きているのだと思います。
彼らに共通しているのは、仕事の壁にぶつかっても他責にせず、社会とはこういうものだから割り切ってやっていこう、と前向きに捉える力です。こうした新卒社員の圧倒的な行動力と数字への執着心は既存社員にも強い刺激を与えており、「自分たちももっと頑張らなければ」という組織全体の底上げに繋がっています。

5.ターゲット層を逃さない惹きつけの極意

ー多くの企業が並ぶイベントで、優秀な学生を惹きつけるために工夫していることは何ですか。

森氏:大きく分けて2つのポイントを徹底しています。

1つ目は、定型文を捨て、素を引き出す対話に徹することです。私は前職で高校教師をしていましたが、その経験から、全員に同じ用意された質問をしても学生の本質は見抜けないと痛感しています。だからこそ、最初はあえて他愛のないフランクな会話から入り、学生自身が本音で話す時間を圧倒的に長く取ります。「面接官と学生」という壁を壊し、一人の人間として向き合うことで、彼らが持つ本来のポテンシャルが見えてきます。

2つ目は、単なる意気投合で終わらせず、就活の軸と事業を紐づけることです。人で惹きつけるだけでは「話しやすくていい人だった」で終わってしまいます。対話の中から見えてきた彼らの「やり抜きたいこと」や「大切にしたい価値観」を的確に拾い上げます。そして、それが当社の「心に寄り添う整理事業・リユース事業」でどう実現できるのか、仕事の厳しい面も含めて論理的にすり合わせを行います。

6.今後の展望とAI時代における「人間力」の価値

ー今後、どのような組織を創り上げていきたいとお考えですか。

森氏:まずは若い力で会社を押し上げていくような存在になってほしいと考えています。向上心の高い学生の採用が成功しているため、彼らには将来の管理職候補となり、役職者としてクオーレをさらに良くしていく存在になってほしいです。

ー変化の激しい現代において、「会って話すこと」や「GRIT」の価値をどう捉えていますか。

森氏:AIの時代だからこそ、人の力がより求められていると思っています。仕事をただ行うのではなく、「どんな人とどんな環境で仕事をしていくか」が、特に若い人たちには自分の成長の幅を決める非常に大きなポイントになります。
そういった中で、教科書や学校では教えてもらえないような人間力の成長が待っています。AIに頼り切らず、試行錯誤し、もがいた先に見えた景色から、本当の自分の成長に気づくことができます。その環境や人を知るためにも、直接会うこと・話すこと・やり抜いていくことには大きな価値があると思います。

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樋口氏|ENSOUホールディングス株式会社人事部長

25歳から人事を経験した後30代でタイへ渡り、7年間ビジネスの最前線で活躍。帰国後、20年来の知人である現社長の熱意に打たれ、創業期の同社へ5番目の社員として参画。現在は人事・採用の責任者として、同社の「感謝を伝える」文化の体現者となる若手の発掘に奔走している。

井川 麗奈|ENSOUホールディングス株式会社入社1年目
MaenomeryGRIT人材紹介サービス経由

業界イメージの誤解を解き、組織を変える若手を採用できた理由とは

ENSOUホールディングスは、トータルサポート事業という、シニアライフのお困りごとを解決する独自のビジネスモデルを展開しています。その事業の独自性ゆえに、従来の大規模な採用イベントでは学生への認知形成に苦戦し、母集団形成とマッチングの質に課題を抱えていました。

しかし、MaenomeryのGRIT人材紹介サービス導入をきっかけに、状況は一変しました。
なぜ、同社は採用工数を大幅に削減しながら、入社1年目から組織で一番輝く人材を採用できたのでしょうか。今回は、人事責任者の樋口氏と、新卒1年目ながら圧倒的な成果を上げる井川氏に、組織を変えたGRIT人材の採用と活躍の軌跡を伺いました。

GRITとは?=(https://www.maenomery.jp/article/5

1.課題:欲しいのは「稼ぎたいだけの学生」ではない。事業の独自性がアダとなり、ターゲット層とすれ違い続けた日々

──Maenomery導入前、どのような課題を抱えていましたか?

樋口氏:最大の課題は、私たちの仕事の価値が学生に正しく伝わりづらいことでした。私たちは老人ホームの紹介業を中心に、不動産整理や身元保証などシニアのお困りごとを丸ごと解決する事業を行っています。しかし、合同説明会で老人ホーム紹介と言うと、

本当はお客様に喜ばれることを追求する仕事なのに、稼ぎたいだけの不動産志向の学生が来たり、逆に営業マインドが弱い学生が来たりと、欲しい人材像とのミスマッチに悩んでいました。文字だけのスカウトメールや、通り一遍の説明会では、私たちの想いや社風まで伝えることが難しかったのです。

2.導入のきっかけ:人事の私以上に、現場のリアルを知ってくれる。外部のエージェントが、社内の人間と同じ視座を持ってくれる。

──数あるサービスの中で、Maenomeryを選んだ決め手は何でしたか?

樋口氏:きっかけは、ホームページの問い合わせフォームに届いた一通のメールでした。通常、多くの営業メールは定型的な内容に留まりますが、その文面からは弊社の事業や市場環境に対する理解と熱意が読み取れました。

実際にお話ししてみると、当時の担当者は実績こそこれからというフェーズでしたが、その姿勢は非常に論理的かつ本質的でした。単に「人を紹介する」のではなく、弊社の独自性が高いビジネスモデルを徹底的に理解し、ときには私共人事担当者以上に現場のリアルな動きや、経営レベルの課題まで深く理解しようとしてくれていたのです。

外部のエージェントでありながら、あくまで社内の人間と同じ視座で、当事者意識を持って課題に向き合ってくれる。その姿勢に、単なる「熱意」以上の「戦略的なパートナーシップ」の可能性を感じ、導入を決断しました。

3.成果:選考工数を劇的に削減。厳選された人数の推薦で1名の採用

──Maenomeryの人材紹介サービス導入後、定量的な成果はどのように表れましたか?

樋口氏:Maenomery導入による最大の成果は、難易度の高い採用要件に対する「圧倒的なマッチング精度の高さ」です。従来の人材紹介であれば、まず20〜30名分の履歴書を受け取り、そこから膨大な時間をかけて書類選考と面接を繰り返す「数をこなす」プロセスが一般的でした。

しかしMaenomeryは、弊社のカルチャーを深く理解した上で候補者を厳選するため、選考プロセスそのものが劇的に効率化されたのです。

当時、私たちが求めていたのは「女性、かつ当社のカルチャーに深くフィットする人材」という非常に難易度の高いオーダーでした。それに対し、推薦されたのはわずか6名。「この人数だけで大丈夫か」という当初の懸念は、候補者とお会いした瞬間に確信へと変わりました。6名全員が当社の求める人物像とマッチしており、一回一回の面接が、選別作業ではなく相互理解を深めるための濃密な時間となったのです。

結果として、その6名の中からすぐに1名の採用が決定しました。自社の価値観を深く理解した上での「ピンポイント」のご紹介により、採用担当者の工数は激減しました。単に人を集めるのではなく、組織の核となる人材を最短距離で見つけ出す「量より質」の採用が、ここで見事に実現されたのです。

4.GRIT人材の活躍:入社1年目でトップ成績。感謝が生んだ期待を遥かに超える成長

──特に入社された井川さんのご活躍についてはいかがですか?

樋口氏:紹介経由で入社した井川は期待値を遥かに超える活躍で「全社トップクラスの営業成績」を叩き出しました。単に新卒同期の中で目立っているというレベルではなく、即戦力として完全に機能しており、すでに組織にとって欠かせない存在となっています。

──素晴らしい成果ですね。彼女の存在は、組織全体にはどのような影響を与えているのでしょうか?

樋口氏:彼女がこれほどの成果を上げられた根本的な要因は、「感謝」を誰よりも体現していたことにあります。井川氏は営業スキルそのものよりも、目の前のお客様や指導してくれる先輩に対して、常に素直に、そして誠実に向き合い続けました。そんな彼女のひたむきな姿を見て、社内の至る所から「彼女のためなら協力したい」という声が自然と上がるようになったのです。

GRIT(やり抜く力)を持つ人材は、自らが動くだけでなく、周囲を巻き込み、組織全体にポジティブな連鎖を起こす力があるのだと改めて実感しました。彼女の活躍は既存社員にとっても良い刺激となり、組織全体の士気向上という大きな副次的効果をもたらしています。

5.成功の鍵:「私にできるわけがない」を「私だからできる」へ。過去の経験を未来の武器に“翻訳”

──井川さんは今回、未経験の業界へ飛び込むという大きな決断をされました。その際、ご自身のなかでどのような葛藤や心境の変化があったのでしょうか?

井川氏:正直なところ、未知の領域への挑戦に対する不安がありました。しかし、Maenomeryの担当者の方が、私のこれまでの経験が新しい業界でどのように価値を発揮できるのかを、具体的な根拠とともに示してくださいました。その丁寧な伴走によって「自分ならやれる」と確信が持て、未経験ゆえの不安をきれいに払拭することができました。

その上で自分らしく輝けるのは、間違いなくこの会社だと、自信を持ってENSOUを紹介してくれたんです。担当の方が企業の魅力だけでなく、樋口さんたちの人に対する熱い想いまで余すことなく伝えてくれたおかげで、面接を受ける前からこの人たちと一緒に働きたいと心が決まっていました。迷った時に背中を押してくれたあの一言がなければ、今の私はいないと思います。

6.今後の展望:社員の「浪漫」に伴走し、組織も強くなる。Maenomeryと共に描く、若手が主役になれる会社の未来図

──最後に、今後の採用方針とMaenomeryへの期待をお聞かせください。

樋口氏:弊社は引き続き新卒採用に力を入れ、若手から育て上げていく方針で採用活動を行っていきます。創業11年目の中小企業ですが、これまで様々な採用手法を試してきました。その中で、Maenomeryさんは間違いなく一番成果が出ていることから、今後も一番のパートナーとして頼りにしています。

Maenomeryさんは、最初から最後まで伴走してくれる唯一無二の存在です。ここまで誠実に、そして経営レベルの熱量で関わってくれる人材会社は、他にはありません。いい人材が採れない、工数がかかりすぎると悩んでいるなら、まずは彼らの熱意に触れてみてください。きっと、採用活動の景色が変わるはずです

これから入ってくるGRIT人材には、自分らしさとは何かを見つけ、それを仕事を通じて体現してほしいと願っています。社員一人ひとりの人生が輝けば、おのずと会社も良い方向に進んでいく。そう信じているからこそ、私たちは彼らの浪漫に伴走し続けます。

プロフィール

樋口氏|ENSOUホールディングス株式会社人事部長
25歳から人事を経験した後30代でタイへ渡り、7年間ビジネスの最前線で活躍。帰国後、友人である現社長の熱意に打たれ、創業期の同社へ5番目の社員として参画。現在は人事・採用の責任者として、同社の「感謝を伝える」文化の体現者となる若手の発掘に奔走している。

なぜ「感謝を伝える」仕事は伝わりにくいのか? 知名度不足の壁を壊した、たった一つの転換点

どんなに熱意を込めても、ブランド力という目に見えないフィルターによって、自社の本質的な価値が学生に届かない——。そんな構造的な課題に、ENSOUホールディングス株式会社は直面していました。
同社は超高齢社会のニーズに応え、介護施設紹介から終身サポート、不動産売却までシニア層の生活全般を支える「感謝を伝える」集団です。しかし、従来の呼び込み型イベントでは、その事業の独自性ゆえに「一言で魅力」を伝えきれず、学生の視界に入る前に埋もれてしまう状況が続いていました。
ところが、Maenomeryの「GRIT就活イベント」への参加を機に、その状況は一変します。一切の「囲い込み」をせず、学生の「人生の選択」を応援し抜くという誠実な哲学が、いかにしてGRIT人材の心を捉え、組織全体にポジティブな連鎖を生んだのでしょうか。
知名度不足に課題を抱えていたベンチャー企業が、いかにして業界平均を遥かに凌駕する人数のGRIT人材を採用し、不屈集団へと進化を遂げるまでの舞台裏に迫ります。

1.課題:大手ブランドの隣で埋もれていた組織の苦悩

ーMaenomery導入前、合同説明会などのイベントで直面していた課題を教えてください。

樋口氏:導入前の最大の課題は、母集団成形のフェーズにおいて学生集客に困難を極めていたことです。知名度の低さゆえに、学生の足を止めることさえ一苦労でした。
その理由は、弊社の事業領域の特殊性にあります。私たちの仕事は「不動産でも介護でもない、高齢者のお困りごと解決」であり、その多岐にわたる魅力を一言で表現するのが非常に難しいのです。そのため、誰もが知る大手ブランドの隣に並ぶと、私たちの存在は完全に埋もれてしまっていました。
他にも、100人に送ってようやく1人を採用するようなスカウト型の手法も試しましたが、膨大な工数がかかる割に学生の心には響かず、現場も人事も疲弊していました。
だからこそ、不特定多数の数を追う確率論の採用ではなく、私たちが本当に必要とする人材だけをピンポイントで採用できる、「対面マッチング型」の採用スタイルへ転換することが急務だったのです。

2.導入背景:独自の「科学的見極め」と、担当者の熱き覚悟

ーなぜ、数あるサービスの中でMaenomeryの導入を決めたのでしょうか?

樋口氏:最大の理由は、私たちが最も必要としていた「やり抜く力」を持つGRIT人材に特化していたからです。私たちの仕事は、単なるスキル以上に、現場で泥臭く動き続ける力が求められます。Maenomeryさんは、独自のGRIT面談によって「非認知能力」や「やり抜く力」を科学的なアプローチで見極め、弊社の求める人材像に合致する層を精度高く引き合わせてくれます。

GRITとは?=(https://www.maenomery.jp/article/5

また、担当RB(リクルーティングバディ)の熱量も大きな決め手でした。自社の社員以上に腹をくくって弊社と向き合ってくれる彼の姿勢を見て、実績云々ではなく「この人たちと一緒に面白い採用をしたい」と素直に感じたんです。

3.成果:人事の常識を覆す「驚異の数字」

ー実際にイベントを利用してみて、どのような成果が出ましたか?

樋口氏:私のこれまでの人事キャリアの中でも見たことのない素晴らしい成果が出ました。

説明会から選考への離脱がほぼなく、「10%決まれば成功」と言われる業界でこの移行率は、まさに理想が現実になった瞬間でした。

4.学生の質:親や世間のモノサシを捨て、自らの意志で選び取る姿勢

ー採用に至った学生たちには、どのような共通点がありましたか?

樋口氏:一番の共通点は、自分に嘘をつかない「正直さ」です。親や周りの環境で決めず、自分の人生を自分で選択している自覚(自責思考)があります。挨拶の覇気や、失敗しても折れない粘り強さといった非認知能力の高さには、面接のたびに衝撃を受けました。
例えば、東大出身の子であっても、弊社の「感謝を伝える」という本質を伝えた瞬間に目が輝くこともありました。スキルや学歴ではなく、人をファンにする愛嬌ややり抜く力(GRIT)を兼ね備えた学生が採用に至っています。

5.成功の舞台裏:なぜ「6名の承諾」を即決させたのか

ー大手との競合も多い中で、なぜこれほど高い承諾率を実現できたのでしょうか?

樋口氏:理由は2つあります。1つ目は、一切の「囲い込み」をしないという誠実なスタンスです。「他社をしっかり見て、最高だと思える場所を選びなさい」と背中を押し続けます。その子の人生を本気で応援する姿勢が、結果的にGRIT人材との信頼を生みました。
2つ目は弊社の「関係性の良さ」が可視化されていることです。イベント中、役員の横で若手社員がイキイキと楽しそうに話している姿を見て、学生は直感的に「風通しの良い組織」であることを見抜いてくれました。

6.今後の展望:新卒が浪漫を語り、組織の基準値を引き上げる未来

ー今回採用した26卒のメンバーに期待することと、今後の組織の展望を教えてください。

樋口氏:彼らには、とにかく「浪漫」を語れる人間になってほしいです。将来パン屋をやりたいとか、ジムを開きたいとか、どんな夢でもいい——。それを「やろうぜ!」と全力で応援できる会社でありたいです。新卒の素直な行動が、すでに既存の先輩社員にも「自分も基本に立ち返らなきゃ」と火をつけています。
この相乗効果こそが、僕らが目指す「感謝の連鎖」を広げるエネルギーになります。これからもMaenomeryさんと共に、地域社会の課題を解決する「最強の不屈集団」を作っていきたいですね。

インタビュイー

i-Linkホールディングス株式会社

代表取締役 岸本康彦(KishimotoYasuhiko)

香川県三木町出身。
16歳の頃から「独立」という強い志を抱き、同時に「人はなぜ働くのか」という根源的な問いを追求し始める。独立を志して以降、現在の事業を軌道に乗せるまでに3社の廃業を経験するという壮絶な逆境を味わう。この「再起」のプロセスこそが、現在の「自己実現こそが働く真の目的である」という信念の原点となった。2011年に株式会社i-Linkを設立、2022年には持株会社体制(ホールディングス)へ移行。

“地方企業×採用開始が3月”という圧倒的劣勢から、3名採用の逆転劇

i-Linkホールディングス株式会社は「100年後も自己実現を目指せるインフラを地方からつくる」という壮大なパーパスを掲げています。2030年までに15事業体制を築くことを目標とし、新卒社員とともに新規事業の立ち上げを加速させています。 また、立候補者は幹部へと抜擢する大胆な育成戦略を推進中です。

しかし、その新卒採用の開始時には、極めて高いハードルが存在していました。一般的な採用手法では獲得が困難な「自走型リーダー候補」を、いかにして短期間で3名獲得できたのでしょうか。スキル偏重の市場トレンドとは一線を画す、心理的特性(GRIT)を最優先した意思決定プロセスについて、具体的に解説します。

1.経営課題:求めていたのは「社長」になれる器。だから私は、即戦力採用を辞めて「新卒」に賭けた

—目標達成に向けて、当時の組織や採用活動において直面していた課題は何でしたか?

「2030年までに15事業創出」という大きな目標達成に向けた一番の課題は、新規事業を牽引できるリーダー層が不足していたことでした。既存業務をこなせる人材はいましたが、正解がない状況でも自ら考え事業を形にできる「実行者」を求めていたのです。

さらに当時はスキル・条件を基に中途採用活動を行っておりましたが、当社が求めている「困難から逃げずに挑戦し続ける姿勢」を持つ人材と出会えない状況が続いておりました。

そこで単なる人手不足の解消ではなく、将来の社長・部長を任せられる自走できる人材をどう確保するかを考えました。そして、この問いに対する答えがポテンシャルとやり抜く力(GRIT)を最重視した新卒採用戦略への転換でした。

—新卒採用を開始したとき、市場環境においてどのような課題がありましたか?

市場環境における地理的な制約と活動開始時期の遅れという、二つの課題に直面していました。

このような不利な条件下で、いかにして高い実行力を持った人材を確保するかが、当時の最大の懸念事項でした。

2.導入背景:科学的根拠のある「粘り強さ」。Maenomeryの提唱するGRITが、私の経営哲学と完全にリンクした瞬間

—複数のエージェントを利用していたそうですが、なぜMaenomeryのGRIT人材に着目されたのですか?

当社が求める「困難を乗り越えるための精神的粘り強さ」とMaenomeryが掲げるGRIT(やり抜く力)人材がマッチすると感じたからです。
既存エージェントの紹介は、スポーツ経験者=元気がある・体力があるといった表面的な属性だけで学生をご紹介いただくことが多くありました。しかし、3度の廃業という修羅場を経験してきた私の視点では、表面的な明るさと土壇場で逃げない「やり抜く力(GRIT)」は全くの別物であると考えています。なので、既存エージェントからの紹介数はあっても、ミスマッチが続くという状況に行き詰まりを感じていました。
そこで、Maenomeryが掲げる科学的に証明されたGRIT(やり抜く力)という心理特性に着目しました。

GRITとは?=(https://www.maenomery.jp/article/5

—そこで実際に導入に至ったわけですね。

はい。導入前から感じておりましたが、担当者の方々の誠実さと、当社の目標にコミットする高い当事者意識には感銘を受けました。当初は「本当に質の高い母集団が形成できるのか」という不安がありましたが、Maenomery社は単なるサービス提供を超え、一丸となって支援体制を構築してくれました。
実際に運用を開始すると、先行して取引していた他社を上回るスピード感で応募を集め、当社の採用活動を力強く牽引してくれました。この実行の確実性と、深く寄り添う伴走型のサポートによって導入して正解だったと確信できました。

3.成果:3名の内定承諾。共通点は「執念」と「素直さ」。私たちが“目的達成”のために欲しかった資質

—導入後、どのような成果が生まれましたか?

具体的な成果としては、3名のGRIT人材の入社承諾を獲得したことです。開始時期や地理的な不利を払拭し期待値を上回るスピードで確かな採用成果を実現できています。

採用した人材に共通したのは以下の2つです。

彼らのような目的のために行動し続けられる人材の存在は、既存組織に健全な競争意識をもたらすと信じています。「新卒には負けられない」という空気が醸成され、組織全体の行動基準と熱量が引き上げられると感じています。

4.成功のプロセス:面接官には見せない「学生の迷い」を共有。Maenomeryの「客観的な後押し」が学生の背中を押す。

—知名度のハンデを乗り越え、なぜ優秀な人材をクロージングできたのでしょうか?

当社の互理解重視の選考スタイルと、Maenomeryの担当者による伴走の連携があったからだと考えます。
まず、最終選考では香川本社へ学生を招き、私との面接や現場社員との対話に計120分を費やします。ここでは当社の良い面だけでなく、泥臭い苦労や組織の課題もすべてさらけ出し、「この環境で自身の人生を切り拓けるか」を学生に問うスタイルを貫きました。しかし、この120分の対話を「単なる熱い面接」で終わらせず、確実な承諾に繋げられたのは、Maenomeryの担当者の存在があったからです。

「企業、Maenomery、学生」という三者が情報の非対称性を解消し、強固な信頼関係を築けた事こそが、大手・都心企業に競り勝つための決定力に繋がりました。

5.GRIT人材活用の注意点:あえて「内定」とは言わない。学生に「自らの意志」で選ばせることで、入社後の覚悟を劇的に高める

—GRIT人材をマネジメントし、定着させるために意識すべき点は何ですか?

結論から申し上げれば、GRIT人材のポテンシャルを最大化させるマネジメントの核心は、「人生の目的との接続」と「主体性の尊重」の2点に集約されます。

その理由は、やり抜く力を持つ人材は、給与や待遇といった外発的な動機よりも、その仕事が自分の人生にいかなる価値をもたらすかという内発的な動機で動くからです。彼らは自らの人生を切り拓くための挑戦には、驚異的な熱量を発揮します。

具体的には、以下の2つのアプローチを徹底しています。

このように、強制ではなく価値観の共鳴による結びつきを築くことこそが、困難な状況下でも折れない、長期的な定着と活躍を実現する鍵となります。

6.今後の展望:投資ではなく「生存条件」。AI時代にこそ価値が増す組織創り

—今後の組織戦略と採用の展望についてお聞かせください。

今回の成功を弾みに、27卒では採用目標を8名に増員します。ターゲットは変わらず、将来の事業責任者を担える自己実現者です。

地方企業にとって、新卒採用はもはや将来への投資ではなく、企業の生存条件そのものです。AIによる効率化が進む時代だからこそ、自らの足で動き、現場で泥臭くやり抜けるGRIT人材の価値は相対的に高まり続けるでしょう。Maenomeryを通じて、変化を恐れず自ら道を切り拓ける若手を継続的に登用し、彼らに権限を委譲していきます。その連鎖こそが、次の100年を支える新しい事業インフラを創出すると信じています。

インタビュイー

有限会社新知工業 専務取締役 中村 様 / 採用担当 栁谷 様

愛知県知多市を拠点に、プラント設備メンテナンス事業を展開。 専務取締役の中村氏は大学卒業後、大手プラント建設会社に新卒入社。プラント工事の基礎から施工管理まで幅広く経験した後、有限会社新知工業へ入社。配管工事にとどまらず、プラント工事全体を一括して請け負える体制づくりを推進し、事業領域を拡大。経営理念「one for all〜共により良い明るい未来を世界に提供する〜」のもと、社員とともに持続可能で豊かな社会づくりに挑戦している。

栁谷氏は入社3年目ながら、事務・営業・現場調査を横断的に担当。新卒採用のメイン担当として、学生一人ひとりと向き合う泥臭い採用活動を行い、次世代の人材発掘に奔走している。

「認知不足」の壁と「理念不一致」のジレンマをどう打破するか

発電所、石油、化学プラントや水処理施設などのインフラを守り続ける有限会社新知工業。協力会社約30社と連携して大規模工事を完遂する、地域屈指の技術者集団です。しかし、その裏側ではBtoB企業ゆえの深刻な課題に直面していました。
今回は、専務取締役の中村様と採用担当の栁谷様に、ターゲットを「GRIT人材」に絞り込んだ戦略の背景、そして理念共感を軸とした「強い組織づくり」の全貌について詳しく伺います。

1.課題:「建設業界」というだけで選択肢から消える。限界だった母集団形成。

── 本格的に新卒採用を始められる中で、どのような課題に直面されていましたか?

栁谷氏:最も大きな課題は母集団形成の限界でした。社員の母校へ地道に挨拶回りをするなど、足を使った活動もしていましたが、それでも母集団形成の目標数には遠く及ばない状況でした。とにかく「入り口」の時点で苦戦を強いられていたのです。大手の採用イベントに出展したこともありますが、以下のような理由からターゲット学生に出会うことはほとんどありませんでした。

中村氏:経営視点では、母集団不足に加え、焦りからくる採用基準のブレが深刻な課題でした。当時は事業拡大を急ぐあまり、「とにかく現場の工数を埋めなければ」という一心で、質より量を優先する採用に走ってしまった時期がありました。しかし、経営理念(カルチャー)への共感が薄いまま、スキルや頭数だけで採用した人材は定着しません。

── 具体的にはどのような弊害が起きたのでしょうか。

中村氏: まさに組織を蝕む負の連鎖でした。カルチャーに合わない人材の参画は、既存組織の結束を乱す最大の要因になります。結果、高コストで採用・教育しても早期離職を招き、現場には徒労感しか残らない。「費用対効果の悪化」以上に、「組織力の毀損(きそん)」という致命的なダメージを受けました。 この苦い経験があったからこそ、組織の未来を作るのは、スキルではなく理念への深い共感困難を突破する力を持った人材だという確信に至ったのです。

2.出会い:「スポーツ経験」という表面的なスペックではない。「理念への共感」を見ていた

── そのような状況下で、Maenomeryへ問い合わせた決め手は何でしたか?

中村氏: Maenomeryさんが提唱する「GRIT(やり抜く力)」というコンセプトと、私たちが求めていた人材像が完全に合致したからです。組織を再成長させるためには、単に若いだけでなく、「スポーツ人材特有のガッツ」や「失敗を恐れずに挑戦する姿勢」を持った人材が不可欠だという確信がありました。背景としては、以下の2つの要因がありました。

そうした中で、「単なる体育会系」ではなく、心理的特性であるやり抜く力(GRIT)を重視するMaenomeryさんに出会い、「これこそが今、我々に必要な要素だ」と直感して問い合わせに至りました。 

GRITとは?=(https://www.maenomery.jp/article/5

3.導入後の実感:担当者の「熱量」が違った。学生の「本音」を引き出し、企業の「魅力」を翻訳してつなぐ伴走力

── 実際にサービスを利用されて、他社エージェントや従来の採用手法との違いをどう感じられましたか?

中村氏: 最も大きな違いは、やはり「経営理念への共感度が高い学生の紹介」をしてくれる点です。他社のエージェントは、どうしてもスポーツ経験者という表面的な特徴で学生を括りがちです。 しかし、私たちが求めていたのは単なるスポーツ経験ではなく、もっと根本的な人間性の部分でした。Maenomeryさんは、私たちの採用基準の核となる経営理念への深い共感や、困難から逃げない覚悟を持った学生だけを厳選してくれていると感じます。

栁谷氏: また、担当の波多野さんの伴走力には本当に助けられていると感じます。単に紹介して終わりではなく、学生と企業の間に立って学生の本音を共有と企業の魅力付けに熱心に取り組んでおり、非常に心強かったです。

4.成果①:「土俵にすら立てない」景色が一変した。質の高い母集団形成が生み出した、採用活動の劇的な変化

── 実際に導入されて、どのような成果が得られましたか?

栁谷氏: まずは、最大の課題だったターゲット学生との接点数が劇的に増えたことです。
導入前は、大学のキャリアセンターを回っても学生に会うことすら難しく、接点は実質「ゼロ」に近い状態でした。しかしMaenomery導入後は、私たちの求める層の学生と直接対話し、自社の魅力を伝える機会を安定して持てるようになりました。 土俵にすら立てなかった以前と比べると、採用活動の景色は一変しました。

── 採用決定についてはいかがでしたか?

栁谷氏: 紹介会社経由として、26卒学生2名の採用が決まりました。

これまで他社サービスを使っても採用に至った実績はゼロでした。しかしMaenomeryさんは導入後は成果に繋がり、2名の入社が決まりました。

採用する決め手となったのは、素直さからくる吸収力の高さでした。一見おとなしく、面接では少し緊張もしている様子もありましが、話し始めると思考が驚くほど整理されていています。そして、経営理念に対しても変な先入観や自我を挟まず、本質を理解しようとする素直さがありました。
打ち解ければ今後組織の核になってくれる、そんな伸び代を確信して採用を決めました。

5.成果②:迷いが消え、合否判断が劇的に速くなった。「スキル」を捨て、「理念共感」を選んだ先に得たもの

── 2名の採用決定に加え、組織として得られた成果はありますか?

栁谷氏:私たち自身の採用基準が完全に言語化され、判断への迷いが消えたことです。

Maenomeryさんを通じて多くの学生と会う中で、私たちが本当に求めているのは「表面的なスキル」ではなく、以下の2点なのだと明確になりました。

この明確な2つの軸が定まったことで、合否の判断スピードが劇的に上がりました。以前なら人数の確保を優先し内定を出していたかもしれません。しかし今は、「組織の未来を守るための自信を持って決断できる。これは単なるルールの変更以上に、企業のスタンスそのものが強くなったという、非常に大きな変化だと感じています。

6.GRIT人材の共通点:共通点は挨拶、礼儀、レジリエンス(復元力)と当たり前の徹底

── 多くの学生とお会いする中で、Maenomeryが紹介する学生(GRIT人材)に共通する特徴はありますか?

中村氏:彼らに共通しているのは、先入観のない受容力失敗を恐れないという姿勢です。
実際に現場で活躍している25卒の社員もそうですが、彼らは社会人経験がゼロであっても物怖じしません。未経験の業務に対して「まずはやってみよう」と飛び込み、仮に失敗しても、そこから学びを得て自分で立て直す力(レジリエンス)を持っています。 この打たれ強さと行動量こそが、組織を活性化させる原動力になっています。

栁谷氏: また、挨拶や礼儀、言葉遣いといった当たり前のことを、徹底して行える姿勢も評価しています。
今回採用が決まった26卒の学生もそうですが、挨拶や言葉遣いといった「当たり前のこと」を馬鹿にせず、徹底して行う姿勢が身についています。 スポーツという厳しい世界で織の中での振る舞い継続することの難しさを肌で学んできているため、入社後のオンボーディング(定着)もスムーズに進むと感じています。
知識や技術は教えられますが、こうした土台となるマインドがあらかじめ整っていることは、教育コストや組織運営の観点からも、企業にとって計り知れないメリットだと感じています。

7.「同じ想い」で繋がる強さ。理念共感採用で目指す、建設業の新しい形

── 最後に、貴社の今後のビジョンをお聞かせください。

中村氏: Maenomery社との取り組みを通じて、私たちは「数」を追うのではなく、理念への共感GRIT(やり抜く力)という「質」を重視する採用へ切り替える確信が持てました。
建設や施工のプロジェクトは、個人の技術だけで完結するものではありません。現場・営業・事務がチームとして連携し、信頼と技術を積み上げていく仕事だからです。 だからこそ、私たちは目先のスキルや経験の有無だけで判断しません。スポーツなどを通じて培われた「素直さ」や、困難な壁にも粘り強く挑む行動力を持った若手人材を求めています。彼らが持つ熱量こそが、業界の閉塞感を打破し、組織を活性化させる原動力になると信じているからです。
今後は、こうしたポテンシャル溢れる若手を総合職として迎え、将来のリーダーへと育てていく方針を強化し、 次世代を担う彼らと共に業界の常識を変える挑戦を続けていきたいです。

GRIT採用の背景と組織課題

“今まで以上に「挑戦を恐れず、変化を恐れず、衆知を集めていく」必要がありました。”

お寿司デリバリー市場において圧倒的な存在感を発揮する貴社が、なぜGRIT人材の採用を推進することになったのでしょうか?


須藤氏:コロナ禍でのデリバリー中食市場の形成が大きく影響しております。それまでは外食や内食と比してメジャーになりきれていませんでしたが、コロナ禍では選択肢の一つとして多くの皆様に認知されました。それによってデリバリー業全体の需要が顕在化し、私たちも大きな顧客層の拡大を果たしました。

そしてそれは他の多くの外食業界の中食市場への参入の呼び水ともなり、消費者にとってはデリバリーの中でも更に多くの選択肢を持つことができるようになりました。しかしそれと同時に、それぞれの食のデリバリーを運営する企業にとっては、お客様に選ばれるために更なる高付加価値の提供が求められることを意味しました。

私たちの会社においても新規事業領域へのチャレンジのみならず、昨今の物価高などの影響もあるなか、既存事業においても、常に新たなチャレンジを繰り返し変化していくことが命題となっています。会社全体で今まで以上に「挑戦を恐れず、変化を恐れず、衆知を集めていく」ことが命題となっていったのです。そのためには仲間とともに困難を乗り越える前向きさと感謝の気持ちを持ち、やり抜く力を持ったGRIT人財の存在が不可欠だと判断したのです。

ー「衆知を集める」ことを重要視されていますが、なぜそのような考えに至ったのでしょうか?

須藤氏:私たちは「衆知を集める」ということを理念実現のための方法としてとても大切にしています。それは“みんなの知恵を集め、みんなの力を集める”という意味であり、あらゆる仕事において最も重要なビジネススキルであるとも位置付けていています。それは、たとえどれほど卓越した知識やスキルを備えていたとしても、一人で表現できる世界には限りがあり、その領域はきわめて狭小であるという前提からきています。そして、ひとつの店舗に集まるさまざまな背景や価値観を持った人たちと誠実に向き合い互いを理解しようとすることで、そこに共通の価値観が生まれ、チームとしての力が最大化されると信じているのです。

私たちの会社では、新卒の社員の全員にまず店長を目指して仕事をしてもらっていますが、この目的は、単にスキルや知識を身につけて飲食店の店長をやるという概念ではなく、お店のマネジメントを通じて「周知を集める」力を身につけ、誠実に人と向き合う姿勢を学ぶことにあるのです。

採用活動においては、私たちが大切にしているそうした価値観を正しく伝えるため、一人ひとりとの丁寧な対話を重視してきましたが、限られた資源において決して効率のいい方法とは言えませんでした。そしてその意味では採用に苦慮していた実態が当時ありました。

 御社にご紹介いただくような、チームスポーツや部活動を通じて努力されてきた方たちは、すでにこうした価値観を実感として持っていることが多いと感じています。プレッシャーや困難を避けるものではなく、むしろ特権ととらえられる前向きさとそして感謝の心を持っています。私たちはそのような方々を「GRIT人財」として捉え、仕事を通じてともに成長し、働く仲間として積極的に採用したいと考えています。

 

2. サービス導入とGRIT人材の印象

“成功体験も、苦い経験もすべて糧にする。私たちが求めていた「成長マインド」を持つ学生たち”

実際にサービスを導入してみての率直な感想をお伺いさせて下さい

田村氏:当社としては、まず何よりも「人材の質」にこだわり、前述のような人材の採用を最優先事項として考えていました。その想いに共感していただけたのか、マエノメリ社からは、単に人数を揃えることではなく、1人ひとりのマッチングの質を重視している姿勢が強く伝わってきました。

特に印象的だったのは、マエノメリ社が求人紹介をゴールとせず、「求職者の自己実現プロセスの設計」にまで踏み込んで、当社と一緒に伴走してくれる点です。採用イベントでの説明会や面接の後も、求職者が何を感じ、どのような評価をしたのかを、良い点・課題点の両面から、誠実にフィードバックしてくれました。

紹介された候補者についても、共通して見られた特徴は「前向きな姿勢」です。特に体育会系出身の学生が多かったこともあり、学生時代の成功体験も苦い経験も、自分の成長につなげる糧として捉える力を感じました。まさに“成長マインド”を備えた状態でご紹介いただいていたと実感しています。


3. GRIT採用の効果

マネジメント未経験の新人が、ベテラン店長を変えた。「命を燃やした経験」が組織に火をつける”

実際に入社したGRIT人材の印象はどうですか?

清水氏:現在、新入社員たちは研修中でまだ慣れない業務も多く、緊張した様子も見受けられます。しかし初めての業務にも積極的に取り組む姿勢が、周囲に良い影響を与えていると感じます。私の同期がOJT店舗の店長として従事しているのですが、彼らから新入社員たちが周りに与える店舗への影響についてよく話を聞いています。

実際の業務内容は、調理や配達という店舗運営業務だけでなく、採用・教育などの人のマネジメントや食材の品質管理、売り上げの分析などの店舗管理業務も含まれます。

マネジメント経験のない新入社員が、3か月の研修を経て配属後にマネジメント業務を担います。店舗によってはアルバイトメンバーの現場経験が長いケースもあり、マネジメント業務の難易度は決して低くありません。

もちろん、会社としてマネジメント研修を手厚く行っています。しかし、座学で学ぶことと、現場で体験することとでは、情報の密度やリアルさに大きな差があります。そんな手探り状態の中にあっても、彼らはアルバイトの方々に対して敬意を持ち、感謝の気持ちを素直に伝えています。
そして「お客様に“幸せ”を届ける」という共通の目標に向けて、周りと協力し、ひとりではなくチームとして取り組もうとする姿勢を貫いています。その本気度の高さや前向きな姿勢に、周囲も自然と触発され、「チームとして頑張ろう」「やり抜こう!」という前向き雰囲気が店舗全体に広がっています。

人事部 マネージャー 田村 啓一郎 氏

―「チームとして頑張ろう、やり抜こう」まさに組織グリット力が高いチームの特徴だと感じます。そのような周りを灯せる人材の共通点はどのようなものがありますか?―

須藤氏:とくに私たちが重視しているのは、「命を燃やした経験があるか」という観点です。表現が抽象的ではありますが私が思うに、どのような分野であっても成果を出すためには、本気の努力が欠かせないと考えております。その過程では、時に辛いことや、いわゆる“コスパが悪い”と感じるような状況にも直面します。また、結果が出るかどうか分からない中で挑戦し続けるためには、相当な精神的タフさも求められます。

それらを乗り越えるために必要なのが、圧倒的な情熱です。そしてその情熱の“灼熱度”こそが、自分自身の命を燃やし、周囲にも伝播していく力になるのだと、私たちは感じています。

ただし、ここで忘れてはならないのは、情熱のベクトルは人それぞれ異なるということです。だからこそ、私たちが果たすべき役割は、その人なりの情熱を見つける手助けをし、そして一緒に“最大火力”を引き出す方法を考え、伴走していくこと。この一貫した姿勢をブラさないということを人事部として徹底しています。

4. 店舗ビジネスにおける組織GRITの出現方法

「怒らない経営」が挑戦のセーフティーネットになる。物理的距離を超える、本部と現場の相互リスペクト”

店舗ビジネスにおいて、本部と現場(店舗)が、これほどまでに一体感があり組織GRITを発揮しているケースは珍しく感じます。組織運営において、人事側では、どのような工夫をされていますか?

須藤氏:工夫は多くあるのですが、根本のところは当社が重視する“怒らない経営”。ここにすべてが集約されています。肩書や立場に関係なく人を人として誠実に扱う、相互に感謝する。ただ重要なのは、まずは本部側からその感謝を積極的に伝えていくことだと思っています。だからこそ、我々は新人研修を人事部で行った後に、自信と信頼を持って教育担当者にOJTとして想いを託すことができます。ただ、これも全て現場の皆さんが全力で、新人メンバーの育成に協力してくれているからこそです。その姿勢や姿に、本部の我々は本当に敬意を払っております。普段の業務を実施しながら、新人育成にも支援的且つ、常に挑戦ができる“失敗しても良いという心理的セーフティーネット”を用意してくれている。まさに会社の理想を実現するために、組織全体で一体となっている感覚です。実際に新人メンバーの研修後の全体発表会では、各店舗の多くの仲間がオンラインで参加してくれて、応援コメントをくれたりもします。

―店舗ビジネスという物理的に離れる空間だからこその、手触り感を大切にされているのですね。具体的に実施している施策はどのようなものがありますか?―

清水氏:具体的な施策としてのひとつは、新入社員たちの研修中の様子をお届けしている“新卒通信”です。新入社員が3-4名ほどのユニットになり、自分たちの自己紹介や意気込みなどを動画や絵などで表現して会社全体に発信する取組となります。同期同士の双方向的な繋がりを意識すると同時に、空間的に離れている各店舗のメンバーにも新入社員の顔を知ってもらいたいという想いから取り組んでいます。

人事部 清水里穂 氏

 5. 今後の展望

“変わり続けて、変わらない美味しいをデリバリーする”

お寿司のデリバリー市場ではトップに君臨されているかと思います。今後の更なる展望を教えてください。

須藤氏:今後はそばや天ぷら、鰻など、他の日本食もカバーする複合化戦略を本格的に展開していきます。また単に商品を広げるだけでなく、地域店舗の内外装を改装し、ライブ感のあるテイクアウト体験を提供することで、ブランドの世界観と顧客体験の質を高めていきたいと考えています。また、社内の開発体制を内製化し、DXを推進することで、業務効率の向上とサービス品質の両立を実現しています。これらの取り組みによって、従業員やフランチャイズパートナーとの共創もより深まり、持続的な成長の基盤が整ってきました。将来的には、アジアを中心とした海外市場にも展開を進め、“世界のご家庭の生活も、もっと美味しくもっと便利に”していきたいと考えております。

 
6. まとめ

”細部配慮と相互感謝が個人GRITを“組織GRITに昇華させる”

インタビューを通して印象的だったことは、本部や人事部の方々の現場に対する深いリスペクト精神でした。直営店であってもFC店舗であっても、同じ目標に向かう仲間として、全力で組織的支援をしようとする姿勢が、会話の端々から伝わってきました。その根底には“怒らない経営”という理念浸透が影響しているようにも感じます。店舗展開を事業戦略として選択する企業は、空間的・物理的にも距離のある関係となります。ライドオンエクスプレスホールディングス様は、だからこそ相手の立場に立ち、価値観を否定せず、チームワークと感謝の気持ちをもって共に目標に向かう。この“怒らない経営”という基盤があるからこそ“情熱が熾り、挑戦が起こり、事業が興る”。この理念ドリブンを全社で徹底する姿勢が重要なのだということを示唆してくれました。

そして、そのような環境があるからこそ、GRIT人材も能動的に挑戦ができる、そして失敗を学習の機会と捉え、再挑戦できる。ライドオンエクスプレスホールディング様は、この「能動的挑戦→失敗→意欲的学習→再挑戦」というサイクルを個人レベルではなく、組織レベルで実行しているように見受けられました。空中戦に終始せず、本部と現場の不断の細部配慮と相互感謝が“個人GRITを組織GRITへ昇華させた”好例であり、店舗展開を戦略としている企業の空間的・物理的距離の組織課題を越えていく参考になるのではないでしょうか。